お魚をつかまえろ!

頭のなかに浮かんでくるお魚(アイデア)たちを、沈んでしまう前に釣り上げるブログです。

タイトルについて

6月が始まった。ちょうどキリがいいので久し振りにブログをはじめてみる。

 

タイトル『お魚をつかまえろ!』は「ブログをはじめる動機を端的に表現する言葉はないかのぉ」とボンヤリ考えていて、ふと思い出した木村泉さんの『ワープロ作文技術』(岩波新書、1993年)から頂いた。読んだのはずいぶん昔の話で、詳しい内容は忘れてしまったのだが、おおよそ、

 

「お前の悪い頭にでも、たまには『おおっ!』ちゅうアイデアが浮かぶやろ? でも、気ぃ抜いてたらすぐ忘れてまう、基本的にアホやからな、お前は。せっかくええアイデアやったかも知れんのに、もったいないやろ? ええか、その、一瞬浮かんではすぐ消えてまうアイデアは、いわば頭のなかにある『地底湖』に住む『お魚』や。『お魚』は湖面に浮かび上がってはすぐに湖底に沈んでしまう。今度いつその『お魚』が浮かび上がってくるかはわからん。そこで、目ぇが3つある『お魚』やろうと、人面魚やろうと、浮かび上がった『お魚』は針と糸とで引っ掛ける(メモ)んじゃい!」

 

ということだったと思う(注:「」内の文は原典からの直接的な引用ではなく、あくまで当方のボンヤリした頭のなかに微かに残っている記憶を文章化したものであり、木村さんには責任がないことを申し添えておく)。

 

 なるほどなぁ、とね。今でこそ山ほど知的生産術に関する本が出版もされ、ブログなどに書かれしているが、20年前にはそんなになかったもんね。定番として、清水幾太郎の『論文の書き方』(岩波新書)、梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波新書)、木下是雄の『理科系の作文技術』(中公新書)やったかな。もちろん他にも数冊あるけど、ややこしいので割愛する。

 

とにかく、「お魚」を少しでも釣り上げていこうか、というのがタイトルに込められた意味である。